乳がん患者になって 5期ピアサポーター藤田ユキ
がんになったけど、まんざらでもなかったな
とおもったりしています。
でも、そう思えるまでには、色々なことがありました。
1.私のがん治療
【2010年】
1月中旬 中学からの親友ががんで他界
8月末 自分で左乳房下にしこりを発見
9月 乳がんと診断される
10月 部分切除術、左部腋窩リンパ節郭清
12月 抗がん剤治療開始(計8回)
【2011年】
9月 最終投与終了
11月末 放射線治療開始(25回)
【2012年】
1月 ホルモン治療開始
現在もホルモン治療中
2.告知されたとき
どうして検診を受けていたのに見つけられなかったの?
何かの間違いじゃないの?
どうして私なの・・・?
私も親友のようになるの?
まだ小学3年の息子がいるのに
どうすればいいのだろう・・・
3.知らないから不安なのかな
●乳がんについての本を読む
●インターネットで乳がん体験者の体験談をみる
●主治医と納得できるまで話す
親友と私は違う
同じ乳がんでも一人ひとり違うんだ。
4.抗がん剤はつらい
●副作用による脱毛
大好きな美容院通いができない
眉毛まつ毛も抜けてメイクしても・・・
●白血球減少による口腔内トラブル
歯肉炎
口内炎が痛くて食べられない
親知らずの抜歯後の腐骨による腫れ、のどの痛み、化膿
●味覚障害
食べる楽しみのない4日間×8回
食欲がないのに、食事を作らなければならない
●自分がその時食べたいものが食べられない!
「抗がん剤中は食べたいものを食べてください」と
言われても買い物にも行けず、自分で作れないジレンマ
●体のだるさ
家事が思うようにはかどらない
散らかっていく部屋
でも、だるくて掃除できない
5.そんな中、支えになったのは
●主人が何も言わず、私の愚痴を聴いてくれた
●子供が明るく元気だった
●ママ友からのメール
「今度の遠足、よかったらお弁当作るよ!
1個作るのも2個作るのも同じだから。」
●義理の母からもらった御札、お守り
●大変なとき三重県から駆けつけてくれた両親
私はひとりじゃない!!
抗がん剤治療中・・・看護師さんからのひとこと
「藤田さんはいつもおしゃれにしてて素敵ね。
私も見習わなきゃ。」
こんないボロボロなのに褒められるなんて
うれしい!!
6.ピアサポーターになるきっかけ
ある日、何気なくつけたテレビで
「がんのピアサポーター」の特集をみる
私のがん体験を活かせる場所がある!!
元気を与えてくれた看護師さんのように、
他のがん患者さんに元気をあげられる人になりたい!
早速ネットで調べ、NPO法人ミーネットに連絡
ホルモン治療開始から6ヶ月
第5期ピアサポーター養成講座を受講
約90時間の講義 実施研修
現在、ピア サポーターになり4ヶ月が経過
がんと診断される以前の生活では得られなかった
日々の充足感
どんな時も全力で支えてくれた家族
私の先生、看護師さんたち
ピアサポーターのがん仲間たち、先輩たち
亡くなった親友
すべてに感謝しています。
7.今、がんになって思うこと
●無知、無理解が不安をまねく
患者さんには、情報を解りやすく伝えてほしい。
●患者側も学ぶ努力をする
医療者まかせにしない。自分のがんについて積極的に学ぶべき。
不満があれば声に出そう。
多くの声が集まれば、きっと変わっていく。
一人でも多くのがん患者さんが、
笑って楽しく生きられるように